第5話は、真面目にDTPオペレーターの仕事を説明させていただきました(笑)
当サイトの以前の記事の方に詳しい仕事内容は書いてありますので、ご参照いただければと思います。
発注から私達の手元に行くまでの工程
印刷物って世の中に溢れかえっているのに、実際のそれがどのようにして世の中にでているかを知っている人は少ないのではないかと思います。
この業界に入るまでは ①企業・デザイナー⇒②印刷会社⇒③私達 のように思っていました。
しかし、DTP業界に入って数多くの工程を通して世の中に出ているということを知りました。
下記がその一般的なオフセット印刷物の流れになります。
①企業(発注者)⇒ ②広告代理店⇒ ③デザイン会社・大手印刷会社 ⇒ ④製版・校正⇒ ⑤印刷所⇒ ⑥私達
と想像の倍の工程と人がかかわっているのです。
たかがチラシ一枚・名刺一枚だとしても、上記の流れを通ります。
DTPオペレーターはどの工程でかかわるのか?
では、DTPオペレーターはどの工程でかかわるのでしょうか?
正解は・・・④製版・校正です。
デザイン会社や大手印刷会社・またはお客から直接データを入稿してもらったものを印刷用のデータに作り替えるのです。
「あれ?データを一から作ったりしないの?」
と思う方もいらっしゃいますよね。当然、依頼があればデータを作成することがあります。
しかし、あくまでDTPオペレーターの仕事は印刷用のデータに作り替えることなのです。
印刷するのは、印刷所であって印刷する事がDTPオペレーターの仕事ではないのです。
なぜDTPオペレーターの仕事が必要なのか?
なぜ印刷用のデータに作り替える必要があるのか?
答えは簡単、入稿するお客の殆どは印刷会社ではないからです。
印刷会社でないから、印刷するためのデータがどのように作成すればいいのか分からないためです。
「え?印刷会社から仕事を受けるのに印刷できないデータなの?」
と驚く方もいらっしゃるかと思います。
…はい、実はそうなんです(笑)
もちろん、しっかりそのまま印刷できるデータで入稿してくれるお客もいるのでご安心ください。
デザイナーの方もデザインは得意でも、出力や印刷に関してはプロではない方も多いのです。
「印刷会社に任せておけばなんとかしてくれるだろう」というスタンスのデザイナーの方も稀にいます(笑)
しっかり印刷できるデータなのか、手を加えなくてはいけないデータなのか。
それを確認するのもDTPオペレーターの仕事の一つなのです。
意外と力仕事のDTPオペレーター
確認・手直し後、印刷所に渡すための出力物があります。
DTPオペレーターがいくら仕事をしても、その出力物がないと印刷所で印刷ができません。
その出力物とは、CTPと言われる金属製の薄い板の事です。
製版を行っている会社では、まだCTPに焼き付ける前のフィルムを出す会社もあります。
一般的には、前者をCTPセッター・後者をフィルムセッターなどと言います。
このCTPやフィルムと言われるもの大きさは結構大きく、B3~A1(300~1000mm以上)くらいあります。
コピーするときに紙がなくなったら補充するように、出力機にCTP版やフィルムその大きさのもを補充するので、結構な力仕事になります。
CTP版は金属の薄い板ですが、何枚にもなれば流石に重く、フィルムにいたってはロール状に巻かれているので体の小さい人は両手でやっと持てるくらいの重さになっています。
どちらも落としたりすると怪我につながるので取り扱いには十分に気を付けてほしいところです。
デスクワークのみと思われがちのDTPオペレーターですが、アナログな作業はたくさんあるので予備知識として覚えていただけたら幸いです。
それではまた次回!